公開講座「物語られた世界−科学技術と人間2010−」


(1) 実施機関: 和歌山工業高等専門学校
(2) 出席者: 吉田 芳弘  和歌山工業高等専門学校一般科目准教授
後藤 多栄子 和歌山工業高等専門学校一般科目教授
宮本 克之  和歌山工業高等専門学校一般科目教授
森川 寿   和歌山工業高等専門学校一般科目教授
(3) 日 時: 2010年9月18日(土) 13:30〜16:30
(4) 場 所: きのくに志学館 和歌山県立図書館文化情報センター(和歌山市)
(5) 参加者数: 9名
(6) 活動概要: @ 講演「恋する「ロボット」の運命――K・チャペック『ロボット』──」(講師:吉田芳弘)
 チェコの作家カレル・チャペックの戯曲『ロボット』において、「労役(robota)」という語から「ロボット(robot)」という語が作られたことを紹介し、ゴーレム(人造人間)伝説や旧約聖書にも言及しながら、人間にとって働くことの意味を論じた。
A 講演「科学技術と独占禁止法」(講師:後藤多栄子)
 インターネットなどの身近な科学技術が、特許や著作権といった知的財産権を守りながら、独占禁止法とどのように関わっているかを、実例を交えて解説した。
(7) 立会い者による所感: 森川 寿(和歌山工業高等専門学校一般科目・教授)
 講演は、いずれも講師の専門の研究に裏打ちされたレベルの高いものであった。
 講演@には、今や科学技術の代名詞とも言うべきロボットが、西洋社会においてどのように見られてきたかについて深い洞察があった。
 講演Aは、日常生活で科学技術を安心して利用するために、法律との関わりを解説した。
 聴講者は少なかったが、皆さんどちらの講演にも興味深く耳を傾けておられ、「面白かった」「参考になった」など、好意的な感想を寄せていただいた。本活動は、直接科学技術を用いて作業したわけではないが、私たちが日頃科学技術にどのように向き合うべきかについて、貴重な示唆を与えるものであった。
講演中の吉田准教授
講演中の後藤教授